第24回講演会 開催レポート

REPORT

「わが街健康プロジェクト。(以下、わがプロ)」の第24回講演会が2019年8月23日、倉敷市民会館であり、倉敷市を中心に150人の市民が参加しました。ブロンズサポーター(講演会参加3回で認定)は318名、ゴールドサポーター(講演会通算6回参加、サポーターズミーティング2回参加で認定)は125名、プラチナサポーター(講演会通算6回参加、サポーターズミーティング通算4回参加、わが友ポイント30ポイント獲得で認定)は4名となりました。

今回は、「知っていますか?鼠経ヘルニア~病気の概要と新しい手術法について~」「おうちに帰ろう~思いを伝え、皆で最後まで支える~」の2本立てでした。児島聖康病院 外科部長 山崎康源 先生は、お腹の中の臓器が足の付け根に飛び出してしまう病気、鼠経ヘルニアを「未だに治療法が手術しかありません」「特に40歳以上の男性に発病者が多く、重いものを持つなどお腹に力が入る仕事をしている人は注意が必要です」と説明。実際の映像を用いながら、お腹に小さな穴を空けて治療する腹腔鏡下手術を紹介しました。「予防法はありませんか」という質問には、「予防が難しいため、左右下腹部から足の付け根にかけて柔らかい膨らみがある場合や、膨らんでいる皮膚に発赤があれば早めに受診しましょう」と答えました。

児島居宅介護支援センター 所長 石合 瑞恵 先生は、要介護状態の患者さんに対して、多職種で情報共有しながらケアしていることを伝えました。実際に居宅介護を受けた患者さんとの当時の会話を挙げ「病気ではなく趣味のことを考えられるようになった」「在宅ワークに対する意識が変わった」と心境の変化に触れました。「その人が居たいと願う場所で穏やかに過ごしてもらいたい」と最後に思いを語りました。 血圧、骨密度などの測定をはじめ脳トレーニングや診療相談を実施している健やかブースは多くの方で賑わいました。参加された方は、簡単なクロスワードや合計金額当てなどをゲーム感覚で楽しんでいました。

今回の講演会で7名のブロンズサポーターが誕生しました。受診の際にお持ちいただくことで、サポーターと医療関係者とのコミュニケーションの輪が広がるよう、オリジナル保険証ケースをプレゼントしました。

執筆・川崎医療福祉大学 医療福祉マネジメント学部 医療福祉デザイン学科 椋木 太一

サポーターの「声」(アンケートから)

●病気の原因についてイラストをもちいて説明があったため理解がすすみました。また治療方法についてもメリット・デメリットの説明があり、医療に関する知識にふれるよい機会になりました。
●かかりつけ病院をもっています。まさかのときは紹介してもらって大きな病院へ行っています。
●医師とよく話し、お薬手帳を必ずもっていくようにしています。
●かかりつけ医を持ちながら、MRIや胃カメラは大きな病院へ行っています。


事務局スタッフの「声」

わがプロの講演会に、スタッフとして初めて参加しました。参加者は、健やかブースで楽しく脳トレーニングや診療相談を受け、講演では真剣に耳を傾けていました。医療に対する意識や関心が非常に高く驚きました。講演は、鼠経ヘルニアの概要と新しい手術法、居宅介護では最期に過ごしたい場所で過ごすことを話され、自分や家族の今後の生活を考えさせられました。
ポスターの掲示協力を呼びかけた際に、サポーターの皆さんがこちらに姿勢を向けて聞いてくださり、とても心強かったです。講演後、私が作ったポスターを玄関の前に大きく飾ってくれていることやポスターに対する意見、私の通う大学の講座によく参加していることなどを話題に声をかけてもらい、コミュニケーションを図ることができました。講演会に向けての準備中や食事の間にスタッフの方とも交流でき、大変内容の濃い一日になりました。
高齢化が進行し続ける現在の日本で、自分の健康維持・増進、地域医療について考える場を与えてくれる「わが街健康プロジェクト。」がもっと多くの方に認知いただければと思います。今後このプロジェクトの輪が更に広がり、多くの方の健康を支えていくことを願っています。
川崎医療福祉大学  医療福祉マネジメント学部  医療福祉デザイン学科  椋木 太一