第1回サポーターズミーティング 開催レポート
REPORT
「学ぶ」から「考える」へ… 倉敷地域の救急医療について、地域住民が意見交換
地域住民の皆さまに、地域医療連携について学び広めていただくことを目指す「わが街健康プロジェクト。」。 講演会参加通算3回を経てブロンズクラスに認定されたサポーターは、第4回講演会終了現在、132名です。
10月7日には対話型企画「サポーターズミーティング」第1回を開催しました。この企画の参加対象はブロンズクラス以上に認定されているサポーター、構成はミニレクチャー2題とグループ討議(ファシリテーターとして医療職、プロジェクト事務局スタッフが加わる)としています。今回は、75名の参加をいただきました。
今回は、倉敷市消防局 救急救助係長 消防司令補 梶原 寛之 様から「倉敷市救急の現状」について、事務局スタッフ ホロニクスヘルスケア株式会社 総合在宅ケアサービスセンター児島 吉田 直樹 氏から「倉敷地域における救急医療・地域完結型医療の現状」について、それぞれお話しいただきました。
倉敷市が救急通報から医療機関収容までの時間や救急受入照会の回数が全国平均を下回っていること、周辺地域からも救急患者さんを受け入れ医療面で支えていることなどが紹介され、会場からは驚きの声があがりました。各グループでの自己紹介の後、ミニレクチャーに関するクイズで会場の雰囲気が和んだところで、サポーターの皆さんに①本日のミニレクチャーを聴いてあらためて考えること②適正利用(救急車)、 受診を行うためには③サポーターとして何ができるかと呼びかけ、グループでの意見交換に進みました。
意見交換のなかでは「救急車を使うと待たずに診てもらえると聞いたが、今日の講義を聴いて、それが救急車の不適切な利用であるとわかった」「核家族化が進み、これくらいなら朝までようすを見て…と言ってくれる人がいない。また、隣り近所も疎遠になっているのも問題。」「災害時のように、救急の現場でも「トリアージ」を導入して、重症度や緊急性の高い患者さんの順に診るべきだと思う。」「一人暮らしの高齢者のことも考えてあげたい」など、それぞれの思いを語ってくださいました。タクシー代わりの利用については反対の声が強く、救急車を呼んでよいのか迷ったときはタクシーを使っているというご意見も聞かれました。
アンケートでは、ミニレクチャーについて
「いいお話でした。特に倉敷は他の市町村、県外に比べて救急車の対応がすごく良い。いい町に住んでいると知りました」
「家族の病状を日頃から注視し、救急危急時の対応を間違えないようにしたいと思います。消防署の状況も少しわかってよかったと思います」
という感想をいただきました。また、意見交換のなかで「このような取り組みを行っていることは倉敷市民としてとてもうれしく、誇りに思っている。是非、他の地域に先駆けてモデルとなるような活動をしてほしい」という声もあがりました。サポーターの皆さまの心に根付いた「倉敷の地域医療を守ろう」という思いを大切にしながら、スタッフ一同、プロジェクトを継続してまいります。